白湯ってナニ?
白湯(さゆ)を知らない若い父親母親が増えてきています。
上品な年配の方は、「お」をつけて「おさゆ」と言う場合もあります。
白湯とは、「水を沸かしただけの湯」です。
赤ちゃんに熱湯を飲ませるわけは無いですから、「お湯を冷ましたもの」と受け取ればいいです。
「ミルクだけではなく白湯を飲ませるといいですよ」と赤ちゃんの母親に言ったそうです。その母親はすぐに薬局に行き、「白湯をください」と買い求めたというのです。本当の話です。
例えば
「おさじでゆっくり飲ませるといいですよ」
「水菓子で口の周りがかぶれる子どもがいますから注意してください」
と言われたらどうでしょうか?
皆さんは意味が分かりますか?
おさじ→スプーン
水菓子→くだもの
のことなんです。
白湯は失われそうな日本語の代表格かもしれません。
白湯を赤ちゃんにあげる場合は、前述の通りにお湯をコップに入れて冷まします。自然に冷ましてもいいですし、沸かした湯が入ってる容器Aより更に大きい容器Bに氷水を入れ冷やす方法もあります。
注意:コップにポットのお湯を入れて水道水を足し、ぬるくしたものではありません!
白湯は水分補給や口をサッパリさせるためですから無理やり飲ませる必要はありませんが、ちょっとお口に入れてあげても唇を濡らしてあげても良いと思います。
我慢し続けた上の子の気持ちを言葉にして言ってみよう!【新生児期】
出産時にお母さんが入院して、家の中の雰囲気も慌ただしくなってくると、きっと上の子はどうしていいのか分からなくなってしまうでしょう。
頭では、「お母さんは赤ちゃんを産む為に病院に行ってる。だから、いい子にして待っていなきゃならない」と、分かっているはず。
しかし、数日間という時間的な観念はまだ持ち合わせていないかもしれませんし、持っていても環境が変われば浮かんではきません。
お母さんが入院しても全然平気な子や、返って自立しようと頑張る子もいます。また、いつもは仲良しだったおばあちゃんの言うことも聞かなくなる子もいますし、食欲も落ちてしまう子もいます。みんな、自分に起きた環境変化に対応しようとして、幼いながらも頑張っていることを分かってあげてくださいね。
そんなとき子どもの気持ちを大人から言ってあげましょう。
「お母さん、病院行って寂しいね。きっとお母さんも◯ちゃんに会えなくて寂しいって思ってるよ。もうすぐおなかにいた赤ちゃんがオギャーって生まれるから一緒に待っていようね。赤ちゃんがね、『おにいちゃーん(おねえちゃーん)、生まれたら抱っこしてね。いろんなこと教えてね。一緒に遊んでね。待っててね』って言ってるよ」
などと寂しい思いを受け止めつつ、期待も伝えていけたらいいですね。
「あらあら、泣いてたらおかしいよ。そんなんじゃ、おにいちゃんになれないよ!」
「おねえちゃんのくせに、赤ちゃんに笑われちゃうよ」などはNG!です。
10ヶ月頑張ったのは
お母さんだけじゃなく、
上のお子さんも我慢していたことを忘れずにね。
知らず知らずにしてきた我慢の積み重ねに
大人が気付いてくれた時、
上のお子さんは言われなくても自分から赤ちゃんに優しく接してくれることでしょう。
出産時の上の子の生活環境を事前にリサーチせよ!【出産前】
第2子の出産間近の妊婦さんは出産のことより上の子の心配が多いです。
「私が入院してる間、パパやおばあちゃんと留守番出来るかしら?」
「つわりの時からずっと具合が悪かった私を心配してくれてた上の子。抱っこも我慢してくれていた上の子。なのに叱ってばかりいて本当にゴメンね。赤ちゃん生まれてからヤキモチやかないかしら?2人仲良く育てられるかしら」
「実家に預けるんだけど、慣れない家で泣いてばかりいないかしら」
などと上の子への配慮や不安はキリがありません。安心して第2子出産に臨んで欲しいのでいくつかの配慮点をまとめてみました。
<自宅にどなたかが手伝いに来てくださる場合>
出産前に上の子の日常生活を見ていただきましょう。排泄・食事・遊び・生活習慣全般などをメモして渡したり実際を見ていただいたり、具体的な説明をしておきましょう。
手伝いに来てくださる方と一緒に幼稚園や保育園に行き、担任の先生に挨拶をしたり、保育参観させていただいたりするのもいいですね。園の職員に顔を覚えていただくことは大事なことですし、園に行くことで上のお子さんも安心できます。きっと、自分のロッカーや靴箱などを説明したりお友達や先生に紹介してくれると思います。
<お父さんが出産休暇を取り上の子を見てくれる場合>
上記同様です。
<実家に帰って産む場合>
上の子を連れて実家に帰った経験があるから大丈夫だとしても、子どもはお母さんが一緒にいる時と入院して留守の時とはやはり違うものです。以下の項目を事前にチェックしておきましょう。
- 実家の近くの遊び場
- スーパーなどの日常立ち寄る店
- 小児科
- 近所の環境(特に危険な場所)
- 同年齢の子の存在
- 実家内の環境(特に危険な場所)
- 玩具
など
子どもは、急におとなしくなったり急にダダをこねたりします。対応策を実家の皆さんに伝えておきましょう。
出産後、あなたが1番見てあげなきゃいけない小さな存在は誰?【新生児期】
赤ちゃんが生まれたら、みんな赤ちゃんのことばかり。上のお子さんは、主役の座を赤ちゃんに取られてしまいます。
「ママ、ボクも抱っこして欲しい」
その為に、わざと赤ちゃんのガラガラを投げたり、赤ちゃんのほっぺを突っついたり、叱られることばかりする子もいるくらいです。
「こっち向いてよお〜」
のサインです。しかも、黄色信号!!
信号出してるのに、
「お兄ちゃんになったんだから」
「おねえちゃんのくせに」
なんて言われてごらんなさい、どんなに悲しいか⁈
出産後、出産祝いが届くたびに上の子は寂しい思いをするものです。
「お兄ちゃんになったお祝い」なんて聞いたことありますか?
もしそんなものが届いたら嬉しいかもしれませんね。例えば、お母さんのごく親しいお友達が出産祝いをくれると言ったら、「お兄ちゃんになったお祝い」に変えていただくというのはいかがでしょう?上の子を気遣うひとつのアイデアかもしれませんね。
前述した「お祝い」や「プレゼント」はひとつの例であり、大事なことは、上のお子さんが今まで10ヶ月我慢してきたことを、周りの大人は十分認めて理解を示してあげるということです。幼いながらしてきた努力を、言葉にして伝えてあげてください。
出産後、退院した日は、
「◯ちゃん、ありがとう!!」
「おばあちゃんとお留守番しててくれたのね。ありがとう。」とギュッと抱っこ!
「頑張って待っててくれたから、赤ちゃん、生まれたよ。あなたの弟ですよ〜!おにいちゃん、よろしくね。一緒に遊んでね」
実は、これからも下の子の世話が忙しく上の子の我慢は続きます。出来るだけ言語化してあげるといいです。
「本当は抱っこして欲しかったのに、さっき我慢したでしょ?ありがとね。今ならいっぱい抱っこ出来るよ」
そんな風に言って、いっぱい抱きしめてあげてください。
気分爽快バージョンアップ!出産後ママに起こる神秘的なこと【新生児期】
出産未経験者に「出産後はどんな感じ?」って聞かれたら何て答えますか?
「うむ、ある意味、気分爽快!」
「とにかく、ぐったりよ」
「ああ、産んだぞ〜!って感じ」
などと答えるでしょうか?
実はこの出産の時、貴女の体の中で神秘的なことが起こっているのです。
「産んだ途端におなかすいた〜!」
なんて言ってるアナタ、
ちょっとお耳を貸してください。
何が神秘的なのか、、、
それは、体が分娩の仕上げをしようとしていることなんです。
そして、次に貴女の体を元に復活させようと体内部で動き始めることなんです。
貴女が指示しなくても意識しなくても、
分娩後の食事をバクバク食べていても(実は筆者)
体は頑張って復活しようとしているってことなのです。
分娩後、役目を終えた胎盤が子宮壁から剥がれ出てくるのですが、これが後産(あとざん)と呼ばれるものです。
この時は分娩時の脱力感マックスで、もう1回いきみたいような痛いような感覚を持つ人や胎盤排出なんて記憶に無い人も多いです。
場合により会陰部切開や縫合もあるけど、何しろ一大仕事を終えた後なんで、出産に比べたら後産の痛みはおそらくクリア出来るはず。
その後に、後陣痛(こうじんつう)というのがあります。「あとばら」と言う言い方もあります。
子宮の収縮が始まるから、何か生理痛みたいに痛みます。
「子宮復古」(しきゅうふっこ)
子宮を元に戻すために体が動き始めたのです。
赤ちゃんが子宮から出たからといって子宮がすぐに元の大きさに戻るわけではなく、じわり〜じわり〜と収縮していくんです。
後陣痛なんて記憶に無いなんて言う人がいたり、第1子より第2子の時の方が後陣痛はきつかったという人がいたりします。出産当日夜のお腹の痛さは眠れないほどだったと言う人もいます。帝王切開の方は手術後の痛さもあるようです。
人により痛みの程度も期間も本当にまちまちです。たまに出産後より3日目の方が痛かったという人もいますが、多くは時が経つほど治まってきます。
案ずることは無いですよ。
授乳する時にお腹がシクシク痛む場合がありますが、乳首を吸われると、子宮を収縮させるホルモン「オキシトシン」が分泌されるからです。
母乳は赤ちゃんに良いことは知られていますが、お母さんの子宮を元に戻す意味でメリットがあるわけですね。
こんなことも生命の歴史を受け継ぐ上で実に神秘的なことです。まさに、貴女と赤ちゃんはその歴史の真っ只中にいるんですね。
産褥期はステップアップ期!【新生児期】
赤ちゃんは新生児って言われて、いわゆるニューフェイス!!でも、産んだ私は疲れ果ててボロボロ??
いやいやそんなことはありません。
だから安心して。
まず、新米お母さんはどうやって過ごしているのでしょう?
そう、置かれた環境は様々ですね。
・里帰りして実家で産後を過ごし、家族に助けてもらえるお母さん。
・実家に帰り、出産したものの兄が結婚した為に何か昔とは違う雰囲気を感じながら過ごしているお母さん。
・自宅に実家から親族が来て産後を助けてもらえるお母さん。
・誰の手伝いも受けられず、自分ひとりで産褥期を頑張り抜くしかないお母さん。
このように過ごしている環境は違いますが、
皆さん一様に次のように言います。
「だるい」
「眠い」
「オッパイあげてオムツ替えてるだけで精一杯」
「家事なんかしたくない」
「育てられるか心配」
「出産前みたいに働けるか心配」
産褥期(さんじょくき)を過ごす環境は違っても
皆が不安を抱え、寝不足と戦っています。
しかし、産褥期はまさしくステップアップ期なのです。
そもそもお母さんの体、つまり母体の変化は出産から始まるものではなく、妊娠から始まります。
自分の体に自分以外の生命体が存在し始めてから分娩が終了し妊娠していない元の正常な体に戻るまでは、6〜8週間かかります。それが産褥期と呼ばれているものです。
この頃の女性を褥婦(じょくふ)と言います。
耳慣れない言葉ですね。
産褥期に知っておくといいことが3つあります。
1. 子宮が元に戻ろうとしています
(だから、無理はしないで休養が大切)
2. 赤ちゃんへの乳汁が分泌されます
(なんか動物的だけどね。貴女の血液から乳汁が作られていきますからね。水分補給しっかりと!鉄分補給や他の栄養素もバランスよく!手抜き料理で結構いけます。※ブログ新生児期参照)
3. 内分泌の機能変化により心理的に不安定です
(育児不安、産褥ノイローゼなど起こりやすくなります。でも時間が経てば必ず治ります。出産前に精神的に不安定になるかも?と予測を立て、対応していきましょう。知ってるのと知らないで慌ててしまうのとでは違いますからね。)
やがて赤ちゃんが居なかった頃のお腹に戻るわけですが、もう以前の貴女ではないんです。
この産褥期、あなたは、赤ちゃんを産んだ大人の女性にステップアップしているんです。特に、精神的に相当オトナになっているはずです。気付かないだけ。
ホルモンの関係で弱音を言ってしまったり、孤独な育児のスタートを切った人もいたり、体の不調を訴え医者通いが続いている人もいたりします。
そんな中で、母親として女性としての貴女が
内部から静かにステップアップしてる感じ、わかります?
さあ、出産後のこの眠くてだるくてたまらなく不安な時期をどうにか乗り越えていきましょう!
さらに素敵な女性への第1歩です。
そうか。私はこの子の「お母さん」【新生児期】
「うわお!赤ちゃんを抱っこしていたら、小さい子に『オバサン』 って言われた!」
苗字や名前で呼ばれていた出産前!
だけど、これからは
《お母さん》《ママ》
って呼ばれることがドンドン増えていきます。
だから、もう貴女は正真正銘の
《おかあさん》
です!覚悟を決めるしかない。
「わたしは、お母さんだああ!」って叫んでみるか⁉︎
だけど、この「お母さん」って言葉、まだ、ホントに慣れない感じ。
嬉しいような、そうでもないような。
「母」と言うこの字の真ん中の「、、」は
「お乳」なんですよ。小学校で習ったのを思い出しましたか?お母さんが座っているようにも見えますね。
出産日から数日経っただけなのに、老けてしまって本当にオバサンになったような感じに思う人は沢山います。
「せっかく自分の名前があるのに、ダンナまで『ママ』なんて言ってきたらぶっ飛ばす!」なんて威勢のいいことを言う人もいます。
「私なんか、義母に『ママ』って呼ばれちゃった、『私はあなたの母親じゃない!』って言いたかった」と、ショックを受けた人もいます。
お子さんの成長にしたがい、
「ユウくんのママ」
「あやちゃんのお母さん」
なんて子どもの友だちから呼ばれるだけでなく、ママ友同士もそう呼び合うことも多くなるでしょうし、幼稚園の先生からも『お母さん』なんて呼ばれることもあります。
夫やママ友には「名前で呼んでね」って頼めるけど、
赤ちゃんからは一生
《おかあさん》
って呼ばれます。
あなたは母親になったことを、体の変化や授乳だけでなく、対外的な他者との会話の中などでも自覚していくことになるでしょう。
「あ、わたしは、この子のお母さんなんだ、母親なんだ、なんて素敵!」
って思いたい!けど、、、
「授乳だけで精一杯!そんな幸福感はまだ感じられないよお〜」
ってとこですよね?
だけど、きっと、いつの日か、
「あの時、大変だったけど、あれが母になる幸せっていうことだったんだなあ」
なんて思える日が来ます。
生まれたばかりの赤ちゃんと
産んだばかりの新米ママの、
初めての不安に満ちた1ヶ月を
眠くてだるくてたまらない1ヶ月を
出来るだけでいいから、ゆっくり味わってみてください。